焼き物だけじゃありません。
ご訪問いただき、ありがとうございます。佐賀県有田町は、長崎県境の山なりに位置します。黒髪山系・国見山系の豊富な天然水に恵まれ、醸造や棚田米(段々畑で作るお米)、佐賀牛の生産が盛んなところです。
現在は機械が入りやすいように畑一つがサッカーコートの半分程の大きさになっています。当園も元は水田でしたが、綺麗な長方形を利用して温室栽培のきんかんを育てています。
今も残る棚田
倉庫を整理していたところ、旧西有田町時代の広告が出てきましたのでパソコンに取り込んで掲載。 同じ町内でも勾配の急な地域は今も昔ながらの棚田の面影を残しています。 向かって右側は長崎県佐世保市となります。 |
有田といえば、焼き物がたいへん有名ですが、清流が潤す農業の町でもあります。名水百選の84番目、「竜門の清水」を戴く我が町の食べ物は、とにかくおいしい。本当の名産は水じゃないか、と。
早熟でも完熟、あまい、かわいい姫橘
きんかんは「ミカン科キンカン属」。 「ミカン」ですが「みかん」ではありません。 花が咲く時期が晩春から初秋に数回、というのが別分類の所以です。 早いものはゴールデンウィーク頃に咲きますが、この時期のものはいわゆる徒花で実が付きません。 秋頃の花は、身がついても十分に育ちません。 当園では、6月から7月に咲いた花を育てています。 旬の時期はオレンジ色になってから二ヶ月弱で、 これを過ぎると風味が飛んでしまい、ただ甘いだけになってしまいます。 棚田育ちの当園産は、甘さは勿論、風味・清涼感の強さが特徴。 美味しさの秘密は早期熟成、早期収穫です。 ※出荷時期が二ヶ月を越える理由は、ハウス毎にボイラーや二重ビニールを使い収穫時期を調整している為です。 余談ですが、収穫せずにおくと、夏場でも実をつけたまま。 花と実が同時に存在する、ちょっと妙な絵になります。 |
きんかんでガーデニング?
耐寒性・耐害虫に優れたきんかんは、広くガーデニングセットが広く販売されています。
最近は種なしきんかん「プチマル」も人気のようです。
長実(ナガミ)キンカンとの交配種で、受粉の必要がない(=一本でも栽培可)な品種です。
甘いか?と聞かれれば、そこはやはり育て方次第。 |
恒例?のサイズ比較です。
恒例?のサイズ比較です。 原寸大です(別ウィンドウが開きます) 。
きんかんは皮ごとまるかじりの、ちょっと変わったみかんです。異名・別名もたくさんあります。
「姫橘(ヒメタチバナ)」はきんかんの別称で、ちいさくてかわいいみかん、という意味です。一般に漢字では「金柑」と書きますが、縁起物として扱う場合、読みはそのままで「金冠」とも表記します。
英語では「kumquat」、学名は「Fortunella japonica」です。
概ね糖度16度以上のものが「完熟きんかん」とされています。当園では12月中頃から16度以上のものが出来始め、収穫最盛期の2月には20度を超えるものも出てきます。佐賀県産は他県産と比べ、収穫が早いのが特徴です。
レシピ…それを煮るなんてとんでもない??
♪ジュワッとジューシーきんかんの甘露煮(有田きんかん工房さんVer.)♪
【管理人コメント】兵庫県の方から頂いたレシピです!!自宅で食べるのは種取らない場合が多いのですが、大変でもしっかり取った方が食べやすく、美味しく感じられます♪ 【製作者さんコメント】※有田きんかん工房さんの糖度が高くて苦味が少ないきんかんのおいしさを堪能したくて、 お砂糖はかなり控えめにしました。 |
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■材料
*てんさい糖、きび糖を使うと少ない量でこっくりした甘みが楽しめます。 |
1. きんかんを水洗いし、つまようじや竹串でへたをとります。 |
2. 包丁で上下に切り込みを入れます。こうすると後で種を取り出しやすくなります&甘みが中までしっかりしみこみます。 |
3. たっぷりのお湯をぐらぐら沸騰させたら、お湯の中にゆっくりきんかんを入れます。(やけどに注意です!) |
4. 2〜3分で再度沸騰してくるので、再沸騰したら火を止め、ボウルにあげてさっと流水で冷やします。 |
5. つまようじや竹串を使って切込みから種を取り出します。 |
6. お鍋にきんかんを並べてお砂糖を入れます。 |
7. きんかんがひたひたになるくらいのお水をいれて、ことこと弱火で煮ます。 |
8. きんかんの皮がやわらかくなり、汁にとろみがついてきたら完成! 【管理人コメント】下記の金柑ジャム・ロールケーキの北海道の方は、保存性を高めるために白ワインで似ていらっしゃるようです。 |
金柑ジャム
【管理人コメント】北海道の方よりいただいた金柑ジャムのレシピです。どの種類の砂糖を使うかで出来上がりの色が違う・・・らしい(うろ覚え)。うちで作ると茶色くなるので羨ましい限り・・・。 ■材料 |
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1. 金柑を洗い、爪楊枝でへたをとり、切って種をとります。 |
2. フードプロセッサーにかけ、刻みます。 |
3. 2を鍋に入れ、砂糖を入れて混ぜます。 |
4. 弱火でかきまぜながら、固さをみながら30分くらい煮詰めます。 |
5. 刻まずに輪切りスライスにして、焼き菓子のトッピングにしてもかわいいです♪ 【管理人コメント】小瓶にもこだわって、オリジナルのジャム!! |
金柑ロールケーキ
【管理人コメント】続いても北海道の方よりいただいた金柑ロールケーキのレシピです。大感謝。しかし一気に難易度上がりました。これはもう管理人には作れないレベル・・・。 |
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★ロール生地材料 |
★クリーム材料 |
【生地を作ります】 |
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1. 湯せんにかけたボウルに、卵とグラニュー糖を入れ、ハンドミキサーでもったりするまで泡立てます。 途中湯せんから外して、さらに泡立てます。 最後は中速にして泡立て、生地のキメを整えます。 |
2. ふるっておいた粉類を、もう1度ふるい入れ、生地がなめらかになるまで、低速で2分ほどぐるぐる混ぜます。 |
3. ロールケーキ型に生地を流し込みます。 4. オーブン180℃で約12分焼きます。 焼き縮みを防ぐため、焼き上がってすぐに天板ごと少し高い位置から落とします。 型から取り出し、ペーパーがついたまま、網の上で冷まします。 |
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【クリームを作ります】 |
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5. クリームチーズと金柑ジャムを合わせます。 |
6. ボウルに生クリーム、グラニュー糖を入れ泡立て、5のクリームチーズと合わせます。 |
7. 生地にクリームを塗り、手前にたっぷりクリームをのせて巻きます。 8. 少しずつ巻いていき、巻き終わった部分からシートをはがしていきます。 |
9. ラップかクッキングシートで包み、冷蔵庫でしばらく休ませてから切り分けます。 |
10. 完成!! 【管理人コメント】フツーに売り物(もちろん褒め言葉。) |
上記の旧西有田町時代の広告の裏面です。レシピが載っていたので書き起こしてみました。 左の画像をクリックすると拡大します。印刷してご利用ください。 もともと十分甘い完熟きんかんですので、砂糖・はちみつの量にはご注意ください。 |
きんかん酒
材料
きんかん500g 氷砂糖300g ホワイトリカー0.9リットル
つくりかた
?きんかんはよく洗い水気をふき取り半量は半分に切る。
?容器に氷砂糖ときんかんを入れ、ホワイトリカーを入れて密封しておく。
?3〜4ヶ月おき、きんかんが脱色したら酒をこし、瓶に入れ保存する。
ポイント
・ホワイトリカーではなく焼酎を使う方もいらっしゃいます。
きんかんのみつ煮(甘露煮)
材料
きんかん1kg 三温糖又はグラニュー糖
つくりかた
?水洗いしたきんかんの最もふくらみの大きい部分に茶せん状にナイフで1cm幅位の切り目を入れる。
??を鍋に入れ、ろ過した水をひたひたより多めに注ぎ強火にかける。煮立ったら弱火にし約15分ゆで網じゃくしできんかんをそっとすくって水気を取る。
?この汁に?割程度の三温糖かグラニュー糖を加えて火にかけ、煮立ってから約3分煮て蜜を作る。
?蜜にきんかんを戻し約10分煮る。
ポイント
・蜜はきんかんに対してたっぷりめに用意する。
・はちみつを加える方もいらっしゃいます。
・煮汁のお湯割りは「のど薬」になります。
きんかんのケーキ
材料
きんかん甘露煮80g 薄力粉110g 無塩バター100g グラニュー糖110g ベーキングパウダー0.8g 全卵100g
つくりかた
?薄力粉・ゲーキングパウダーはふるいをかけておく。
?無塩バターをクリーム状にすり合わせグラニュー糖を加えて手早く合わせる。
?きんかんの甘露煮を3分の1ずつに切り、?に加える。
?カップ(直径cm)に絞り込み、200℃に予熱しておいたオーブンの中段に入れる。
?生地が膨らんできたら180℃に下げ、約15分焼く。
きんかんのピール
つくりかた
?基本は上記の甘露煮と同じです。スライスしたものを煮詰めます。
?100℃のオーブンで約60分、または天日干しして乾燥させます。
?グラニュー糖をまぶします。
ポイント
・そのまま食べても、洋菓子等に使ってもオススメです。
・?グラニュー糖ではなく、ビターチョコレートをくぐらせる方もいらっしゃいます。
きんかん湯(きんかん風呂)
レシピ…ではないですけど、柚子のようにお風呂でも使えます。
肌が弱い方はご注意を。
柚子の代わりに「なます」や「サラダ」に使っても美味しいです。